乃木坂46の「あしゅ」こと齋藤飛鳥さん。 以前から好きな映画として『アヒルと鴨のコインロッカー』を公言してましたが、この映画何度観ても泣けます。 特に瑛太さんの演技が素晴らしいです。 10年以上前の作品ですが、ぜひ多くの人に観てほしい作品です。 映画のあらすじや感想、齋藤飛鳥さんが好きな理由など探ってみました。
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目次
『アヒルと鴨のコインロッカー』あらすじ
仙台の大学に入学する為に引っ越してきた椎名(濱田岳)
ゴミを片付けながら椎名が口ずさんだのはボブ・ディラン
「ディラン!」
明るく声を掛けたのは隣の部屋に住む河崎(瑛太)だった
反対側の隣人は無愛想で暗い男
河崎曰く
「隣の隣はブータン人、恋人を失って引きこもっている」
椎名に何かを感じた河崎がいきなり誘ったのは本屋の襲撃
「一緒に本屋を襲撃しないか?」
ブータンからの留学生の為に盗むはずだった広辞苑
しかし奪ったのは広辞苑ではなく広辞林…
隠された大ウソが次第に解き明かされていく
そこには純粋なブータン人ドルジと河崎、河崎の彼女の3人の悲しく切ない物語が隠されていた。
映像の無い原作では過去と現在を上手く表現する事でウソを隠してますが、映画では過去を椎名の空想にすり替えて表現しています。
小説と言う読者の思い込みを巧妙に利用する仕組みを利用できない映画作品で、如何にウソを隠すかが監督の腕の見せ所です。
本作品では観る人を上手く騙していて、それが後半の急展開で「えっ?」と言う驚きに変えてくれます。
『アヒルと鴨のコインロッカー』キャストなど
原作 | 伊坂 幸太郎 | 『重力ピエロ』で一躍有名になった奇才 |
監督 | 中村 義洋 | 映画『怪物くん』で監督を務めた |
キャスト | ||
椎名 | 濱田 岳 | 仙台の大学に通うために東京から引っ越してきた気の弱い学生。 ボブ・ディランの『風に吹かれて』を口ずさんでいた事がきっかけで、悲しい物語に足を踏み入れてしまう。 |
河崎 | 瑛太 | ウソなのか本当なのかわからない言動と掴みどころのない性格。 初対面の椎名に「一緒に本屋を襲撃しないか?」と持ち掛ける。 ボブ・ディランの歌声を神様の歌声と崇める。 |
ドルジ | 田村 圭生 | ブータンから来た優しく孤独な留学生。 犬を助けた事がきっかけで琴美と付き合うようになるが・・・ |
琴美 | 関 めぐみ | ペットショップで働く正義感の強い女性。 ドルジと付き合う前は河崎と付き合っていた。 |
琴美の元彼 | 松田 龍平 | いかつい風貌で女好き。琴美とは以前からの知り合い。 ドルジとも仲良くなり日本語を「俺が教えてやるよ」と買って出る。 |
麗子 | 大塚 寧々 | 琴美が働くペットショップの店長。 ぶっきらぼうな話し方だが、悲しい物語の全貌を知る人物。 |
大どんでん返しのストーリーなので
キャストも詳しく書くとネタばれになってしまうので、ここまでに留めておきます。
演技が光っていたのは、やっぱり瑛太
表情ひとつで役柄の心情や悲しみなどとっても上手に表現してます。
そもそもカッコいいですからね、瑛太を観たい人にはおすすめの作品ですよ。
濱田岳も個人的に好きですね。
朴訥(ぼくとつ)とした性格や、本屋襲撃の際のオドオド感など、「普通にその辺にいる小心者」という感じで好感が持てます。
自分の身近にいる「あいつに似てる!」と思えるところが良い(笑)
田村圭生は…
瑛太と濱田岳がダブル主演なら、田村圭生は半主役といった所でしょうか。
アメリカ生まれアメリカ育ちだけあってナチュラル英語は流石ですが、役柄で話す山形弁もネイティブっぽい(笑) ※特技らしいです。
演技も上手で前半の要です。
本作品の女性陣、関めぐみさんと大塚寧々さん
二人ともちょっと表情が硬く感じましたが、役柄のせいもあると思います。
個人的にはもっと感情を表に出して欲しかなぁ…と思ってしまいます。
原作と映画、どっちを先に読む(観る)のが良い?
原作は当然ながら映像は無く、読者の空想でよりウソが深く隠されてます。
過去のドルジ=現在の河崎
なぜドルジは椎名に河崎と名乗ったのか?
ペット殺しの犯人達への恐怖感
想像力豊かな読者ならドキドキ感、モヤモヤ感いっぱいになると思います。
一方の映画作品では、椎名(濱田岳)やドルジ(瑛太)の素朴で優しい表情が楽しめます。
特に瑛太演じるドルジの孤独、悲しみに感極まった泣き顔は涙なく観られません。
個人的に一番好きなシーンは、冒頭で椎名に声を掛けた「ディラン!」の一言、この言葉に隠されたドルジの想いが最後の最後で明らかになります。
素朴で心優しいブータン人のドルジが、深い悲しみの中、椎名の歌声にどれ程心動かされたのか?それを瑛太が上手に表現しています。
過去と現在、点と線が繋がったこの瞬間が最高に感動的です。
小説と映画、どちらが先の方が良いか?
諸説ありますが、個人的には映画が先の方が良いかなと思います。
なぜなら、本作品は大どんでん返しを含む「ウソ」を隠す事がポイントになってます。 そのウソを役者さんが上手に演じているので、先に原作を読んでしますと折角の演技の良さが半減してしまう様な気がするからです。
原作を後から読んでも、映画にはないシーンや展開も少し違いますので、「え?こんなの映画に無かったよな?」と思いつつ没入できますし、俳優の表情を想像しながら読めるので一層感情がこみあげて来る様に思うからです。
小説好きなら先に読んでも良いですが、その後に映画を観るのは覚悟が必要です。
物語に秘められたウソを知っている状態で映画を観ると、ストーリー的に薄っぺらく感じてしまうのは否めません。
単純に役柄を演じている俳優を観て楽しむ程度に思って観る事をおすすめします。
齋藤飛鳥さんがこの映画を好きな理由
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この映画を観るきっかけになったのが、齋藤飛鳥さんが好きな映画として公言していたからです(笑)
⇒乃木坂46齋藤飛鳥が若い頃の薬師丸ひろ子に似ていると言う話を検証
小説好きな齋藤飛鳥さん曰く
実はこの作品も最初に映画を見て、それで原作が気になって読んだんです。 伊坂さんの作品って、クズみたいな人間が結構出てくるじゃないですか(笑)。 でも、そういう人たちをちゃんと懲らしめてくれるので、そこが結構好きです。
人の暗い部分とか、汚い部分を見たがる性格なんですよ。「生きていればこんなに良いことがあるよ」とかいう事よりも、「こんなに悪いことがあるよ」という事を知っておきたいんです。
確かに本作品では「ペット殺し」が登場し、それを目撃した琴美とドルジが襲われて精神的に追い詰められる状況が描かれています。
齋藤飛鳥さんが言っていた「(読んだ後の)モヤモヤ感」はありませんが、人の本質に触れる部分、ペット殺しの心の闇を描いている所が好きなのではないかな?と勝手に想像してます。
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齋藤飛鳥さんが好きな映画『アヒルと鴨のコインロッカー』まとめ
齋藤飛鳥さんが好きな映画のひとつ
ペット殺しに襲われる恐怖、心優しく孤独なブータン人が明るく装いながらも、恋人と信頼する友人失った悲しみに復讐を心に誓う。
そんな心の闇を描いた所が齋藤飛鳥さんが好きな理由なのかと思います。
本作品は瑛太さんの演技も素晴らしく
涙なくして観る事ができません。
何年経っても色褪せない素敵な作品ですので、是非一度は観る事をおすすめします。