大坂なおみ選手の突然のバインコーチとの離別。 かなりのショッキング・ニュースでした。 そんな中にわかに浮上してきた新コーチの噂ですが、私の一押しはマルチナ・ナブラチロワ元女王です。 ウィンブルドン9回優勝という未だ破られない記録を持つレジェンドとはどんな人物なのか? 大坂なおみ選手との相性はどうなのか?私なりに考えた結果を書きました。 今後の目標となるグランドスラム達成をナブラチロワ氏に委ねてみるのも良いと思います。
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目次
大坂なおみ選手とサーシャ・バイン氏のコーチ契約解消
グランドスラム大会2連勝を成し遂げた大坂なおみ選手
その直後に耳を疑うニュースが流れました。
サーシャ・バインコーチとのコーチ契約解消・・・。
世界中で驚きと落胆の声、そして憶測が飛び交ってます。
・性格の不一致
・コーチ料の折り合い
・技術面の向上
・日本テニス協会の関与
私個人の見解は、やっぱり技術面です。
大坂なおみ選手はグランドスラム大会で2連勝しましたが
いずれも得意なハードコートに於いてです。
大坂なおみ選手の全仏、ウィンブルドンでの優勝確率は、私は現段階で30%程度と見ています。
それは、メンタル面で支えてきたサーシャ・バインコーチでも技術面でのサポートは限界があると思うからです。
⇒大坂なおみは全仏オープン、ウィンブルドンでも優勝できる?コートの種類毎に確率を予想してみた
サーシャ・バインコーチは、元女王のセリーナ・ウィリアムズ選手やキャロライン・ウォズニアッキ選手のヒッティング・パートナーを務めてきた実績があります。
ですが、ヒッティング・パートナーは選手を指導する立場ではなく、選手が要求する場所、球質(スピン系、スライス系など)に対して、高い精度で打ち返す事が仕事ですから、コーチとして技術面の指導はしてません。
大坂なおみ選手に対しても、コーチ契約をしてましたがメンタル面でのサポートが注目を浴びていて、技術面で影響を受けたと言う大坂なおみ選手のコメントは一度も見たことがありません。
ハードコートの大舞台で2勝し、後は苦手なクレーと芝生か・・・ と考えたとき、技術面の向上をしたいと考えるのは当たり前ですよね。
最優秀コーチ賞を受賞したサーシャ・バインコーチの評判がうなぎのぼりだったので、コーチ契約を解消した大坂なおみ選手のイメージダウンの声も聞かれますが、プロの選手が勝つためにベストな選択をしたと考えれば、なんら不思議な事はないですよ!
新コーチにナブラチロワ元女王の可能性
ナブラチロワ氏の実績
2019年現在、ナブラチロワ氏は62歳
私がテニスを始めた頃既に全盛期を過ぎていましたが、圧倒的な強さに目を奪われました。
クレーのクリス・エバート
芝生のマルチナ・ナブラチロワ
この二人だけで当時のグランドスラム優勝は36回! 今の男子で例えるなら、ナダルとフェデラーみたいなものです。
ナブラチロワ氏はグランドスラム大会のシングルスで18勝
全豪オープン 3勝(当時は芝生)
全仏オープン 2勝(クレー)
ウィンブルドン 9勝(芝生)
USオープン 4勝(ハード)
サウスポー特有のワイドに切れるサービスからの「サービス&ボレー」で芝生の大会では圧倒的な強さでした。
流れる様なスライスのアプローチショットから、完璧なフォームのボレーで仕留めるプレースタイルは本当に格好良かったです。
ナブラチロワ氏のコーチ経歴
選手として偉大な実績を残したナブラチロワ氏
実はコーチとしての実績は未だありません。
2006年に二度目の現役引退(一度目は1994年)後、社会運動や動物愛護運動などで名前を見る他はあまり見かけませんでした。
それでもここに来てコーチの話が浮上してきたのなら、マイケル・チャン氏同様に初めてのコーチ就任に意欲を出しているのかも知れません。
優秀な選手=優秀なコーチとは限りませんが、サーブ&ボレーのプレースタイルを女子テニス界で確固たるものにしたのはナブラチロワ氏と言っても過言ではありませんので、期待しても良いと思うのです。
大坂なおみ選手とのコーチ契約は是か非か?
大坂なおみ選手がナブラチロワ氏と同じプレーができるか?
到底無理ですね。
なぜなら、ナブラチロワ氏のボレーのタッチは天性のものがあるからです。
そして、それを生かしているのが、薄いグリップ(の握り方)です。
サービス&ボレーのプレーしタイルは、サービスを打った後すぐにボレーを打つので、ボレーのグリップはサービス同様の薄い握り方です。
男子では、ステファン・エドバーグ氏も同じでしたよね?
大坂なおみ選手の様に厚いグリップの握り方でボレーを打つのは難しいのです。
(だからドライブボレーを打つしかないのです)
私の記憶では、厚いグリップで器用にボレーを打つのは錦織圭選手くらいです。
錦織圭選手のあのグリップで繊細なボレーを打つのは驚きです。
彼もボールを打つ事に関して天性のものを持っているからこそできるのです。
そしてこれは、練習して習得する事は困難な事です。
それでは、大坂なおみ選手のコーチにナブラチロワ氏は適切ではないのか?
そうとも言えません。
ボレーの技術力向上に関して、多少グリップの見直しも必要とは思いますが、ボレーで大事なのはそれだけではありません。
サービスを打った後に前に出るときの方向、立ち位置、ボレーを打つ方向など様々ですからね。
大坂なおみ選手がボレーに出た時、あなたは安心して観ていられますか?
私は「これは到底返せないなぁ・・・」と思って観ている事が多いです。
たぶん本人も同じ事を思っているのかも知れません。
だから私は以前から「ダブルスに参戦してボレーを磨いた方が良い」と記事に書いていたんです。
⇒大坂なおみ2018全仏オープン3回戦で敗退した理由は不器用さ?
ランキング1位になって、追われる立場となった大坂なおみ選手
ドロップショットで前におびき出されてパッシングショットを打たれる、そんな光景を今後たくさん観る事になるかもしれません。
そんな時、立ち位置で相手にプレッシャーを掛ける事も大事な技術です。
それに加え、バックハンドスライスのアプローチとボレーの技術が向上したら、きっとオールラウンドの絶対王者になれると思います。
その技術習得にナブラチロワ氏は適切だと思います。
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大坂なおみ選手の新コーチにナブラチロワ?まとめ
サーシャ・バイン氏とのコーチ契約を突然解消した大坂なおみ選手
様々な憶測が飛び交っていますが、私は技術力向上の為と思います。
ボレー重視は芝生の対策と思われがちですが、そうとも言えませんよ?
ボールの勢いが吸収されるクレーコート、だからこそ後ろで打ち合っていては長いラリーになってしまい、ドロップショットなど多彩な攻撃パターンを持っている方が有利になってしまうのです。
クレーコートでも、前に出て相手との距離を縮める事でポイントが決まる確率は高くなります。
だからその戦術に長けているナブラチロワ氏への師事は十分理に適っていると思います。
しばらくは勝てない事が続くかもしれません。
バインコーチとの解消が原因と揶揄されるかもしれませんが
もしナブラチロワ氏が新コーチになっていたら・・・
それは、幼虫時代に大暴れした彼女が、絶対王者として羽ばたく為にサナギになったと思って良いと思います。
⇒大坂なおみ2019年次の試合はいつ?試合結果とコメント、ランキング推移を随時更新