グランドスラム大会を連続制覇した大坂なおみ選手。 日本人選手としてグランドスラム大会で優勝する選手が現れるとは夢のようです! こうなったら大坂なおみ選手の次の目標はグランドスラムです。 「え? グランドスラムで優勝したのでは?」と友人に聞かれたので記事を書く事にしました。 あの歴代最強とも言われるセリーナ・ウィリアムズ選手も成し得なかったグランドスラムについてご説明します。
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目次
グランドスラムとは?
「グランドスラム」、「グランドスラム大会」、「グランドスラム達成!」など様々な表現を見ますよね?
そもそもテニスに限った呼び方ではありませんが、共通する意味は「主要な大会すべて独占して優勝すること」です。
元はトランプゲーム「コントラクト・ブリッジ(ブリッジ)」の勝ち方から来ているそうですが、私は「コントラクト・ブリッジ」について詳しくないので省略します。
テニスでは以下の4つの大会が主要な大会に相当します。
全豪:オーストラリアン・オープン
全仏:フレンチ・オープン
全英:ウィンブルドン
全米:USオープン
つまり、テニスの四大大会すべてで優勝する事を「グランドスラム」、「グランドスラム達成」と言うのです。
「グランドスラム大会」と書かれている場合、グランドスラムに含まれる個々の大会を指すので間違えないようにね。
ただ、単に「グランドスラム」と言った場合、最近では「生涯グランドスラム」を指す様になってますが、本来は「年間グランドスラム」の事を指します。
大坂なおみ選手に狙って欲しいのは「年間グランドスラム」です!
年間グランドスラム
文字通り、その年の1月1日~12月31日までに行われる「グランドスラム大会」全てで優勝する事を言います。
1938年にアメリカのドン・バッジ選手が四大大会(男子シングルス)全てで優勝したのをきっかけに、テニスでも「グランドスラム」と呼ばれる様になったそうです。
しかし、この「年間グランドスラム」異常に難しいのです。
男子では
1938年 ドン・バッジ
1962年 ロッド・レーバー
1969年 ロッド・レーバー
なんと!この2人しかいないのです。
「え? フェデラーやナダルは?」
フェデラーもナダルも、ジョコビッチでも実は年間グランドスラムを達成できていないんです。
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難しいのは女子でも同様で
1953年 モーリン・コノリー
1970年 マーガレット・スミス(コート)
1988年 シュテフィ・グラフ
この3人です。
セリーナ・ウィリアムズ選手もマリア・シャラポワでさえも成し得なかったのです。
「なんで そんなに難しいの?」
テニスにはクレーコートやハードコート、芝のコートがありますが、コートの種類によってボールが跳ねたり滑ったりします。
滑るコート(芝)なら強力なサービス、サーブ&ボレーのプレースタイルを得意な選手に有利だし、土の遅いコートならストローク中心の選手に有利です。
トッププレイヤーであっても、自分の得意なプレースタイルを持っているので、全てのコートで有利に試合するのが難しいのです。
あまりにも達成が難しい為に生まれたのが「ノン・カレンダー・イヤー・グランドスラム」と「生涯グランドスラム(キャリア・グランドスラム)」です。
ノン・カレンダー・イヤー・グランドスラム
「カレンダー・イヤー」はその年の1月1日~12月31日までの1年間を指しますので、「ノン」という否定形が入る事から分かる様に、2年にまたがってグランドスラム大会を連続して優勝した場合を指します。
それでも達成は難しく、男子ではジョコビッチ選手ただ一人。
女子でもマルチナ・ナブラチロワ選手とセリーナ・ウィリアムズ選手が追加になるくらいです(シュテフィ・グラフ選手も達成)
この「ノン・カレンダー・イヤー・グランドスラム」は、年間グランドスラムよりハードルは低いですが、生涯グランドスラムよりはるかに難しいので、該当者いたときのみ話題になります。
生涯グランドスラム
生涯グランドスラムは、とにかく4つの大会全てで優勝すれば10年にまたがったとしても「グランドスラム達成」となるんです。
グランドスラムの中では一番ハードルが低いですが、1回でも勝つ事が難しいグランドスラム大会なので、相当困難ですけどね。
生涯グランドスラムを達成したのは、現役の男子選手ではフェデラー、ナダル、ジョコビッチの3人だけだし、女子ではセリーナ・ウィリアムズ選手とマリア・シャラポワ選手だけですので、その難しさが分かりますね。
大坂なおみ選手はグランドスラム達成できる?
では、大坂なおみ選手は3つのグランドスラムのどれかを達成できるのでしょうか?
正直言って、今の大坂なおみ選手では未だ難しいと思います。
ただし「未だ」です。
大坂なおみ選手に足りないもの・・・
それは技の種類と経験だと思います。
サーシャ・バインコーチによって飛躍的に成長を遂げたメンタル(心)
アブドゥル・シラートレーナーに徹底的に鍛えられたフィジカル(体)
残るはテクニック(技)ですが、元々不器用な大坂なおみ選手が小技を覚えるのには時間が掛かると思います。
⇒大坂なおみ2018全仏オープン3回戦で敗退した理由は不器用さ?
昨シーズンの終盤からようやく使い始めたドロップ・ショットもまだまだ改善の余地があります。
全豪オープン決勝でも使いましたが、あえなくネット中段に・・・
大坂なおみ選手がグランドスラムを達成する為に壁となるのが「全仏オープン」です。
球速が遅くなるので決め球が決まらない
サービスエースが決まりにくい
イレギュラーでボールが変化する
足が滑る
クレーコートではこんな事が起こるんです。
こんな状況でイライラし始めてる所にドロップショットでも決められたら、いかに成長した大坂なおみ選手でもメンタルが危ういですよ。
大坂なおみ選手がすべき事は、持ち前のスピード&パワーで相手に自分のテニスさせない事、ドロップショットやバックハンドもスライスを正確に打てるように技を磨く事だと思います!
あと数年は掛かるかも知れません。
それでも短期間でここまで上げてきた大坂なおみ選手なら、きっと克服できると信じてます。
そして一番可能性が高いのが「生涯グランドスラム」の達成です。
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大坂なおみ選手の次の目標はグランドスラムまとめ
グランドスラム大会を連続して優勝した大坂なおみ選手
次の目標は「生涯グランドスラム」ですね!
まずはクレーコートを克服するために、色んな攻撃パターンを習熟する必要があります。
スピード&パワーだけでは勝てないクレーコートの全仏オープン
ここで優勝したら年間グランドスラム達成がグッと近づきます!
⇒大坂なおみ2019年次の試合はいつ?試合結果とコメント、ランキング推移を随時更新
全豪オープンの決勝
クビトバ選手のワイドに切れていくサービスに最初は手も足も出なかったのに、試合終盤にはチャンスボールとでも言わんばかりに打ち込んでました。
この「順応力」が、大坂なおみ選手のグランドスラム達成を確信させてくれました。
シュテフィ・グラフ以来、セリーナもシャラポワも成し得なかった年間グランドスラム
現在の女子テニスプレイヤーの中では、大坂なおみ選手が一番可能性を秘めているのは世界中の誰もが確信した事でしょうね^^