硬式テニスボールって、しばらく使わないと弾まなくなります。 幾ら弾まないボールで練習してもニューボールを使う試合では勝てませんよ?。 では、テニスボールの寿命、買い替え時は? どのメーカーのボールがいいの? 実は答えは別の所にありました! 寿命が長く安価なテニスボール。 そんな夢の様なテニスギアをご紹介します。
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目次
硬式テニスボールの基礎知識
硬式テニスボールって、意外とたくさん種類があります。
よく見かけるダンロップ・フォート、ブリヂストン・XT8、白や黄色やツートーンカラーのテニスボール
練習球と書かれたノンプレッシャーボール
いったいどれを使えば良いのか?
迷う人もいる様ですので、少し基礎知識など・・・
ジュニア用のテニスボール
2012年にITF(国際テニス連盟)が決定したのが
「10歳以下の試合で通常のイエローボールを使用禁止とする」と言うものです。
一般のテニスボールって、子供にとっては重いし、弾むし、かなりのスピードになります。
子供だけでなく、大人の初心者にとっても、いきなり一般のテニスボールは馴染みにくいです。
私も友人にテニスを教えていて、「テニスって難しい・・・」とか「テニスってつまらん・・・」とか耳にした事があります。
そうして、せっかく始めたテニスも止めていってしまうんですよね。
なので、ITF(国際テニス連盟)は、スムーズにレベルアップできるように使用するテニスボールのスペックを規定したんです。
「ITF PLAY and STAY BALL」
STAGE 3 スポンジボール | |
4~8歳 | |
スポンジ | |
25.0g~43.0g | |
8.0~9cm | |
一般のテニスボールより40%程度弾まない | |
STAGE 3 レッドボール | |
4~8歳 | |
フェルト | |
36g~49g | |
7~8cm | |
ノンプレッシャー | |
一般のテニスボールより75%遅く、30%程度弾まない | |
STAGE 2 オレンジボール | |
7歳以上、大人の初心者にも | |
フェルト | |
36g~46.9g | |
6.0~6.86cm(一般と同じ大きさ) | |
ノンプレッシャー | |
一般のテニスボールより50%遅く、20%程度弾まない | |
STAGE 1 グリーンボール | |
8歳以上、大人の初心者にも | |
フェルト | |
47g~551.5g | |
6.3~6.86cm(一般と同じ大きさ) | |
ノンプレッシャー | |
一般のテニスボールより25%遅く、10%程度弾まない |
こちらも、黄色と緑のステージ1用ボールですが、ITF非公認だそうです。
理由は、ステージ1のボールは大人の初心者も対象としているのですが、2色のボールは子供用のボールのイメージを連想してしまう為、「恥ずかしい」と言う思いをさせたくないからの様です。
「PLAY and STAY」の「STAY」は、テニスに留まって欲しいと言う意味です(納得)。
一般のテニスボール
前置きが長くなりましたが
一般のテニスボールはこちら。
メーカー | 商品名 |
住友ゴム工業株式会社 | ・DUNLOP FORT ・SRIXON ・BABOLAT FRENCH OPEN ALL COURT ・AUSTRALIAN OPEN ・DUNLOP ATP |
ブリヂストン | ・ブリヂストン・XT8 |
ウイルソン | ・US OPEN EXTRA DUTY ・WILSON TOUR STANDARD |
HEAD | ・HEAD TOUR XT |
PRINCE | ・プリンスボール |
ヨネックス | ・TMP80 |
各メーカーから、色んなテニスボールが販売されていますが、JTA(日本テニス協会)の公認球は上の表にあるボールだけです(2020年8月時点)。
また、一般的なテニスボールの規格は以下の通りです。
重さ | 56.0g~59.4g以下 |
直径 | 6.54cm~6.86cm以下 |
内圧 | 12psi(ゲージ圧) |
表面 | 均一なフェルトで覆われている事 |
色 | 白、又は黄色 |
バウンド | 254cmの高さから固い平面に落とした時のバウンドが、135cm~147cm以下である事 |
公認球であれば、全てこの条件を満たしている事になります。
ボールの内圧は12psiと書きましたが、これはゲージ圧です。
大気圧=1hpa(ヘクトパスカル)は、14.7psi(重量ポンド毎平方インチ)ですので、絶対圧(真空状態に対する圧力)だと14.7psi+12psi=26.7psiになる計算です。
この圧力を逃がさない様にするために、ボール缶の中は14psi(ゲージ圧)で保たれている訳です。
それでも、使用感で言えば各社のボールでは違いがあります。
ゴムの素材、フェルトの素材、製法などによって、各社が特色を出しているんですね。
プロのツアー大会などでは、開催される場所やコートサーフェイスに合わせて、高地用のテニスボールや、素材の異なるテニスボールが主催者によって選定されています。
硬式テニスボールの寿命と買い替え時
テニスボールの寿命と買い替え時はいつなのか?
テニスボールの素材や製法により異なりますが
「跳ねなくなった(圧力の低下)」
「軽くなった(フェルトの摩耗)」
これを感じた時点で買い替えるのがベストです。
プロの試合では、9ゲーム(最初だけ7ゲーム)使ったらニューボールに交換していますが、「圧力の低下」と「フェルトの摩耗」、これが試合中に起こるからです。
アマチュアでも上級者になれば、ボールを潰して打つのが当たり前なので、ボールの消耗は激しいですよね・・・
ですが、アマチュアでも中級以下の週末プレイヤーであれば、そこまでではありません。
テニスボールを打つ時の音が「バンッ!!」ではなく、「パ~ン!」とか「ボン!」と言う音であればフェルトの摩耗は多少時間が掛かります(笑)
概ねテニスボールに印刷された文字がぼやけてきたら、フェルトが摩耗してきたと思って良いです。
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それよりも重要なのが、テニスボールの弾み具合です。
強く打たないなら、フェルトはある程度持ちますが、ボールの圧力は使わなくても抜けていってしまいます。
弾み具合に違和感が出たら、直ぐにでもボールを交換した方が良いですよ。
週末に2回、強く打たない前提で、およそ1カ月と言った所と思います。
ただ、これは外気温や打ち方、コートの種類によっても変わってきますので、あくまで目安となります。
缶を開けていないボールであっても、安心してはいけません。
代表的なメーカーに記述がありました。
ブリヂストン
「プレッシャーボールは、未開缶の場合、内圧の維持は、約1年程度と想定しております。」
ダンロップ
「『DUNLOP FORT』をはじめプレッシャーライズド・テニスボールは、ご購入後半年以内に使い切っていただくようおすすめしています。」
「ダンロップ フォート」は半年!
まとめ買いで安く購入するのも良いですが、自分のテニスをする頻度なども考慮しないと無駄になってしまいますね。
寿命が長く安価なテニスボールとは?
「寿命が長く安価なテニスボール」と書きましたが、ITF国際テニス連盟の規格に沿った公認球であれば、それほど違いはありません。
試合に出る事を考えているなら、試合で使うボールと同じボールをおすすめします。
それより、どうすれば長く持たせる事ができるか?を考えた方が得策です。
テニスボールの缶と同じ環境で保存する
前述の通り、テニスボールの缶は、内圧が14psi(ゲージ圧)に保たれています。
テニスの後に、缶を開ける前の状態に戻してあげれば、格段に長持ちします!
「テニスボールセーバー」と言う商品では、これを実現してくれます。
ボールを中に入れて、蓋をねじ込む事で内圧を高めています。
最後までねじ込む事で、開封前のボール缶と同じ14psiになるのです。
2019年11月に開けたボールを週1回使った結果、約半年弾み具合をキープする事ができました。
ただ、難点があって、全ての人にはおすすめできません。
それは、重くて固いのです。
素材はABS樹脂でとても頑丈に作られている為、結構な重さを感じます。
また、特殊なパッキンを使ってねじ込む事で圧力を掛ける仕組みなので、ねじ込む力は結構な力が必要です。
逆に開ける際も、結構な力が必要なので、非力な女性やお年寄りでは開ける事が難しいと思います。
更に、必ずテニスボールを3つ入れて保存しないと正しい圧力に保てないのもイマイチです。
日本では1缶に2球、4球入りがスタンダードですが、海外では1缶3球入りが多いので、この様な事になっています・・・
この商品をおすすめするのは、力のある人で、ボールの圧力低下より先にフェルトがダメになるようなパワーヒッター系の人です。
これを使えば、ボールの圧力低下を遅らせる事ができるので、結果的にボールのコストを大幅に下げる事ができます。
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圧力の抜けたボールも復活!
私の知る中ではベストな選択がこれ
「テニスボール レスキュー」と言う、スペイン製の商品です。
容器の中は1球でも構いません、空気入れでシュコシュコ空気を入れて内圧を高めるので、それほど力も必要ではありません。
開ける時もボタンを押すだけで「プシュー!」と開ける事が出来ます。
なんと言っても、最大の利点が・・・
内圧が抜けて弾まなくなったテニスボールを復活させる事ができるのです!
良くyoutubeなどで、軟式用空気入れで硬式テニスボールに無理やり空気を入れるやり方も紹介されていますが、それだけは止めた方が良いです(笑)
なぜなら、テニスボールの内圧が一定にできないからです。
弾むボール、弾まないボールが入り乱れたら、練習にはなりません。
その点「テニスボールレスキュー」なら、缶の内圧が一目で分かるので、ボールの弾み具合も一定に保つ事ができます。
容器も軽いですし、ボールの中に圧力を戻せるので、フェルトがダメになるまで延々とテニスボールを使い続ける事ができます。
上の写真は圧が掛かっていない状態ですが、これに圧力掛けていきます。
目安は以下の通りです。
15psi:新球開缶前の内圧と同程度
20psi:新球練習後にすぐ保管する場合
30psi:完全に空気が抜けてしまったボールに
35psi:通常より速くボール内圧力を戻したい場合に
右手に持っているのが開けた後1週間のテニスボールで、左手に持っているのが約9ヶ月前に開けたボールです。
まだ完全には復活していませんが、もう少し時間を掛ければニューボールと同じ弾み具合まで戻せちゃうのです。
これを使う前は、大きなビニール袋にめいっぱい古いボールを詰めて捨てていましたが、もうそんな無駄な事とはおさらばです(笑)
難点は・・・
初期費用が少し高めなのと
使い方にコツがいる事です。
圧力を掛けすぎると、ボールが凹んでしまい正しく保管ができません。
圧力が抜けてしまったボールは、様子を見ながら少しずつ圧力を掛けていかないと復活できませんので、面倒くさがりの人には向かないかも知れません(笑)。
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硬式テニスボールの寿命、買い替え時まとめ
硬式テニスボールの規格は、ITF国際テニス連盟によって厳格に定められています。
メーカー各社はコア部分の素材やフェルトの素材、厚さ、製法などにより特色を出しています。
若干の違いによって、軽く感じたり、反発力が強く感じたりしますが、草トーナメントや市民大会などに出場を考えているならば、おすすめはその大会で使用するボールを選ぶ事です。
テニスボールを安く購入する事よりも、長く使う事でコストを下げた方がトータル的に安く済みます。
テニスボールの消耗は、主に「圧力の低下」と「フェルトの摩耗」の2点ですが、特定の保存容器を使う事で「圧力の低下」は抑える事ができます。
「テニスボール レスキュー」なら、空気の抜けたボールも復活させられますので、フェルトがダメになるまでテニスボールを使い倒す事ができるのです(笑)